ミュージックジャンキー秘密のプレイリスト

3度の飯より音楽大好き(は言い過ぎた・・・。)お父さんの音楽レビュー。

官能漂流/EGO-WRAPPIN  音楽レビュー其の10 

96年に大阪で結成された、
日本の音楽ユニット。

 

ユニット名は直訳「エゴを包む」が
転じて「自分を出さない」の意です。

 

ジャズをはじめ、ロックやファンク、
プログレなどの音楽ジャンルに
キャバレー音楽や昭和歌謡など、
日本音楽のエッセンスを消化して、
クロスオーバーした
濃厚な楽曲を発表してきました。

 

2000年初頭に、
「色彩のブルース」「くちばしにチェリー」
といった代表曲が立て続けにヒットした為、
ご存知の方もいらっしゃると思います。

 

そんな実力派ユニット、
EGO-WRAPPIN’
楽曲の中で、
オススメの楽曲「官能漂流」をご紹介します。
まずはご視聴してみて下さい。

youtu.be

不穏なアルペジオギターに導かれ、
ぼんやりと浮かび上がるような楽曲です。

8分越えのめちゃくちゃ長尺な曲なんだけど
退屈なんてことは無く、世界観に浸れる。

タイトルの示す通り
歌詞・唄・メロディ・演奏
全てから「エロス」を感じます。

それもとっても上品な「エロス」です。

 

昭和の歌謡曲
彷彿とさせるメロディが、
ゆったりとした
グルーヴを感じるサウンド
しっとりと
絡んでいます。

 

情熱的なギターソロもいいです。

アウトロのギターフレーズも

聴くものの感情を

揺らし続けるのです。

 

永遠にループされるかのように
余韻を残しながら・・・・。

Kill Me/Sundara karma 音楽レビュー其の9 

サブスクサービスで
何となく目に止まったのがこのバンド
Sundara karma
(サンダラ・カルマ)
でした。

 

バンド名からして既に、
惹きつける力が有ります。

 

「サンダラカルマ。
不思議な響き

どんなバンドなのか気になる!!

サンダラカルマとは、
サンスクリット語
「美しきカルマ」の意味
とのことです。

そして、
楽曲のクオリティ高く
ハマっています。

2017年に日本デビューした、
ロックバンドということです。

エレクトロ風味では
あるものの、
割とベーシックで、
堅実なUKロックを
聴かせてくれます。


「UKロック界、
期待のホープ
としてメディアの評価も
高いバンドのようです
(全然知らないバンドなので
ググりました)



「Kill Me」是非聴いてみてください

 

youtu.be

 

「なんだなんだこれ!?
すげーバンドでてきたなっ。
天は2物を与えるってやつか?
悔しいけどハマったよ・・・。」
というのが感想です。


ルックスの良さに
目が行きますが、
楽曲も
流麗で妖艶さ
に満ちています。


グラムロック*1寄り
バンドですね。

ロックバンドに対して
「褒め言葉」
には当たらないかもしれないが
「キラキラした」
印象のバンドです。

これからの活躍が
期待のバンドのひとつです。

*1:グラムロック/イギリスで1970年代前半に流行したジャンルです。化粧を施し華やかな衣装で演奏するロック。アーティスト感の音楽性に共通点はあまり無く、外見の特徴でカテゴライズされている印象。

Everybody's Changing/KEARN 音楽レビュー其の8 

KEARN(キーン)は、
イングランドの4人組バンドです。
2013年に活動を停止しています。

この楽曲は
1stアルバム「HOPES AND FEARS」
からのシングルカットされた一曲です。

このアルバムは
全世界で600万枚も
売れたUKロックの名盤となっています。

バンドの特徴は何と言っても、
ベースレス・ギターレである事。
(ギター・ベースの音が全くないわけではありません。)

 

ロックのカテゴリーに属しながら
正式メンバーに弦楽器隊がいないので
派手なギターリフがあったり
ベースラインが主張したりと言う事はありません。

そのかわりに美しい歌声とメロディ、
ピアノを基調としたサウンド
彼らの大きな武器となっています。

その為、物足りない感じは全くせず。
「ピアノロック」として
楽しむことが出来ました。


では「Everybody's Changing」をご視聴してみて下さい。

youtu.be

明るく爽やかで、
メロディーの良さを生かした
シンプルな楽曲です。

歌詞の内容も簡単に
考察していきます。

時の流れと共に
周りの人が変わっていく中 、
自分だけが変わることができず


「私は変わることが
いいとはおもわない!!」

 

と主張します。

 

でも心の中では焦ってる、
葛藤してるんです。
ん〜ネガティブ。


曲調と相反した
どこか陰のある雰囲気は
英詩のため、言葉からは
ダイレクトに伝わらずとも
歌声を通して感じ取る事が出来ます。

美しいUKロックを求める方は
他の作品も触れてみてくださいね

Fact of life/FACT 音楽レビュー其の7 

1999年に結成されたロディックハードコア*1バンド。

高速ツーバス、ブラストビート*2を導入し
さらにエレクトロニカ*3など
クラブミュージックの要素を取り入れ
独自の音楽を追求したバンドです。

この「fact of life」
激しいハードコアミュージックと
エレクトロニカを高い次元で融合させた、
とりわけインパクトのある人気曲です。

是非ご視聴してみてください。

 

youtu.be

いかがでしょう。
MVも独特の切り口と、
ユーモアに満ちた
面白い仕上がり
になっていますよね。

インディーズ時代は
素顔を晒していたのですが
「能面」をかぶり顔を隠しています。

素顔を隠すことが
FACTの音楽・映像
に触れるリスナー
妙な引っ掛かり
生むんですよね。


「・・・えっ何このバンド?
能面かぶってどうしちゃったの??」


「いや、曲すごいかっこいいじゃない」


「・・・・能面もなんかクールにみえてきたぞ」


「他の曲も
聞きたくなってきた〜。
くぅううう!!!!!」


と気がつけば彼らの音楽
の虜になってしまいますよ。

予測不能の展開で魅せる
エクストリームミュージック*4
ゴロゴロそろっているので
この「fact of life」
を気に入ったあなたは是非
他の曲も聴いてみてくださいね。

*1:ハードコア/パンクをより過激にしたスタイルと捉えておけばOK

*2:ブラストビート/譜面を埋め尽くすように高速で(バスドラやスネアを)打つビート。 ドドドドドドドとマシンガンをぶっ放したときの音に似ている。

*3:エレクトロニカ/電子音楽

*4:エクストリームミュージック/過激な音楽ってことで。

7th Trigger/UVERworld 音楽レビュー其の6 

UVERworldは、
2000年結成のロックバンドです。

ちょうど大学生の頃に
彼らの存在を知りました。

TAKUYA∞さんのルックスの良さが
先行していたためか
どうもチャラチャラした印象が拭えず
敬遠しがちでした。(ほんとすいません・・・。)


しかし、よく聴いてみると
演奏技術がめちゃくちゃ高いです。

また、
「第一線で活躍し続ける
バンドマン」
であり
「本の虫」でもある、
TAKUYA∞さんの「哲学」
反映された歌詞が大好きです。

「やる気スイッチ」を押してもらえる、
自己啓発本のような趣があります。

 

まずは「7th Trigger」の動画をどうぞ!!

 

youtu.be

 

ハイテンポで突き進む、
かっこいい楽曲ですよね。


演者同士が持てる技術をぶつけ合っていて
ピリッとした緊迫感を感じます。


MVはコマ送りのような
独特の質感をしていますが、
影に注目すると「時計の針」
をモチーフにしていることがわかります。

曲のパートによって時間の進み方が
変わります。
「内観」「行動」が繰り返される様
を表しているように感じます。

最大の聞きどころである歌詞は、
どの部分を切り取っても
「彼の言葉」なんですよね。

「陳腐な表現」や
「借り物っぽい言葉」

一切出てきません。

「生きているのか、
生かされてるのか、
わからないような生き方を

撃ち抜こう。」

 



Space Sonic/ELLEGARDEN 音楽レビュー其の5 

フリーランスライターのだいすけです。
本日も元気に音楽レビューやっていましょう。

 

本日はELLEGARDENのSpace Sonicを紹介していきます。

 

ELLEGARDENどんなバンド?

 

ELLEGARDENは98年に結成された、日本の4人組ロックバンドです。

 

2008年に人気絶頂の中、突然の活動休止を発表し多くのロックファンに衝撃を与えました。活動休止から10年後の2018年にファン待望の活動再開を果たし、ライブを中心に精力的に活動中です。

 

エモパンク/パワーポップの音楽性を引き継ぐELLEGARDENの魅力は、エモーショナルで疾走感溢れるサウンドとそこに乗る細美さんのハスキーでかっこいい歌声です。

 

英詞の発音も巧みで全く違和感がないのも「日本のバンド」としては珍しいところです。


Space Sonic聴いてみましょう

「Space Sonic」は2007年に発表された5枚目のスタジオアルバム「ELEVEN FIRE CRACKERS」に収録されています。

活動休止直前に発表された作品で、過去作と比較しても比べると、ダークな面が強調されたアルバムと言えます。

 

Space Sonicに関しても、アルバムの雰囲気にフィットしたシリアスでネガティブな歌詞が印象的なロックチューンに仕上がっています。

 

Space Sonic 

youtu.be

目まぐるしい展開のスリリングな楽曲ですよね。

 

Aメロは低音を強調した重みのあるサウンドであるのに対し、Bメロでガラリと雰囲気を変えてきます。

 

このBメロこそが最大の聴きどころだと思っています。
非常に大胆でインパクトのあるアレンジです。

 

例えるならば「それまで重力に引っ張られていたのが、フワッと宇宙空間に放り出される感覚」・・・でしょうか?共感していただけたら嬉しいなあ・・。

Bメロを抜けるとサビでは極上のメロディがリスナーを待ち受けます。

曲のそれぞれのパーツが、相互に高め合うように存在しているのがSpace Sonicという楽曲の凄さです。

何一つ贅肉のない、完璧な曲運びです。
さらには、極限まで動きを抑えたベースラインが気に入っています。(ほぼルート音を刻み続ける様に、ボウイの松井さんを思い出します。)

 

これまた曲の疾走感を高めるスパイスとなる不可欠な要素であると思っています。

しかし、細美さんは本当に英語発音が自然なので、カタカナ英語で歌うバンドの曲を聴くと発音が気になって曲が入ってこない病気になってしまいました・・・・。

唄/BUCK-TICK 音楽レビュー其の4 

フリーランスライターのだいすけと申します。
本日も元気に音楽レビューやっていきましょう。

 

本日、紹介するのは日本のロックバンドBUCK-TICKが発表した95年のシングル曲「唄」
を紹介します。

 

BUCK-TICKどんなバンド?

85年に結成されてから一度のメンバーチェンジもなくコンスタントに活動を続ける
希有なバンドです。(メンバーチェンジがないのは本当にレアケース。)


彼らの人気がピークだったのは80年代後期〜90年代の初期でした。
その頃はアイドル的人気だった様なのですが、私は幼稚園〜小学生低学年くらいの時期でその頃の人気っぷりを、リアルタイムでは知りません。

確かにヴォーカルの櫻井さんは非常に美しいルックスのため、その人気はすごかっただろうと推測はできます。

 

楽曲はBOOWY直系のキャッチーなエイトビートロックを展開していたので、世間が飛びついたのでしょう。

活動が進むにつれて、音楽性はコアでマニアックにビルドアップしていったので、ファンはふるいにかけられ、この「唄」がリリースされた95年ごろは、すでに爆発的な人気は落ち着いていた印象です。


「唄」との出会い

小学6年生の時にラジオから流れてきた、この曲に出会いました。
当時、ミスチルが大好きでサビはドカンと盛り上がるのがシングル曲のセオリーだと思って居ましたが、この曲は全然違うんです。

まさに異彩を放っていました。

 

極悪なへヴィギターリフを擁したショッキングなイントロを皮切りに「どうして生きているのかこの俺は??」と言う、全く身も蓋もない歌い出し・・・。

 

続くBメロは「精神は落ちてくばかりで鼓動はずっと暴れ出しそうだ」ゾワゾワ悪寒が走りそうな、ギタリスト今井寿さん語りが挿入されます。

 

サビもサビらしい華やかなメロディではなく地味なのだが癖になるカッコよさ。

BUCK-TICKの曲ってサビらしいサビが無い曲も多いんです。(もちろん敢えてだと思います。)

 こういう所に、「引きの美学」みたいなのを感じるんですよね。

 

唄を聴いてみましょう


  唄

youtu.be

 

精神的に追い詰められていく様な、プレッシャーすら感じるヘヴィなロックに仕上がっております。

 

曲のアングラな雰囲気を受けてか、MVも結構イカレてる感じです。

何故かメンバー全員が外タレのコスプレをしてるますよね。なんかモザイクかかってるし・・・やたらと危険な空気感をかもしています。

 

ちなみに

櫻井敦司 (vo)/マリリン・モンロー

今井寿(g)/カート・コバーン

星野英彦 (g)/レニー・クラヴィッツ

樋口豊 (b)/ジミ・ヘンドリックス

ヤガミトール (dr)/ リンゴ・スター

 

にそれぞれ扮しています。

 

ちなみにこの唄という曲、近年椎名林檎さんがカバーされています。
本家とは違うジャジーで落ち着いた上品な仕上がりになっているのですがこちらも要チェックです。では
※『PARADEIII 〜RESPECTIVE TRACKS OF BUCK-TICK〜』に収録されています。